特別な時に聴くCD

●特別うれしい事があったとき、逆に凄く落ち込んでいるとき、昔を懐かしみたいとき、一切何も考えず瞑想したいとき。
●ワタシがいつもしてるような、なにかしながら(主に仕事)音楽を聴くのでなく、何か特別なときに、聴きたい音楽があるはずだ。←断定しちゃうぞ。ワタシの場合も数枚そういうCDがある、「よし、あれ引っ張りだして聴こうかな!」というようなCDが。興味ないかも知れんがかまわず書いちゃおっと。
その1
●まず、バッハのカンタータ8番他、ヘレベッヘの指揮によるものだ。山ほどあるバッハのカンタータでこの曲が特に好きなんていえないんだけど、なぜなら全曲なんて聴いた事無い。3分の1だって聴いた事も無いだろう。デューラーのスケッチに惹かれて買っただけだ。ワタシは台湾に住んでいるのでほとんど輸入盤を買う。訳詞がついてないのが残念だが、おおよその意味は、「最愛の神よ、私はいつ死ぬんでしょうか」といった、死への恐れから、「何を恐れる事があろうか。そこにこそ安息の場所があるのだ」そして「私の弱い心は恐れくるしむ〜」そしてついに、恐れを克服し、喜びのバスのアリアが歌われ、最後は合唱で盛り上がる。
●死を恐れる事はない。運命をそのまま受け入れよう。そんな気持ちになれます。この二曲目のアリア(テノール)の美しい事といったら。オーボエ・ダモーレが伴奏であったはずが、いつしか独唱が伴奏にまわり、テノールがまるで伴奏楽器の様な美しさで扱われる。
だたひとつ疑問なのは、いきなり四曲目のバスでそんなに喜びを強調してよいものか。いままで、悲壮感あふれていたのに。まあ多分これは、ワタシの無知によるものだろう。
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●ヘレベッへの演奏はロマン派的な古楽というか、コーラスも弦楽もとても柔らかく、天上にまいあがるようです。好悪はありましょうが、お試しあれ。

その2
●180度変わって、今度はジャズです。しかもちょっと明るめ。正統派かどうかわかりません。デューク・ピアソンの「スイート・ハニー・ビー」(ブルーノート1966)というCDです。タイトル曲を初めて聴いたとき笑っちゃいました。何?この古くさくも能天気な歌謡曲ジャズ!、古くさいのは当たり前、66年だし、ハードバップがファンク路線やロック路線に分散し、方向を模索していた時代ではないでしょうか?デューク・ピアソンはピアノトリオでデビューし、2枚の素晴らしいトリオ盤を残し(正当的名盤です)、その後はいろんなセッションに顔を出し、作曲、アレンジの才能を発揮した人です。
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●なんで、このCDが特別かというと、解説にたいへんいいエピソードが書いてあって(これは日本盤買った)、そうか、これは特別な時に聴くCDか、とその解説に登場する方に倣い、よし、聴くぞって感じで聴いてます。聴くたびに良さが、増すんですね。1曲目のタイトル曲くせになるんです。3曲目の天国的美しさ。その他の曲もアレンジも演奏もすばらしい。デューク・ピアソンももっと長生きすれば名アレンジャーとして、その名を歴史に残したでしょう。かな?
皆さんも、特別なときに聴くCDってありますか?

特別な時に聴くCD」への5件のフィードバック

  1. 特別な日に聞く曲…。
    年末はベートーベンの第9を聴きたくなりますね。
    第9はシラーの詩「歓喜の歌」がとても素晴らしい!
    あとは、「歓喜の歌」をモチーフにしたクリムトの絵画がとても好きです。
    三宅さんはベートーベンをお聴きになりますか?
    あと、個人的には、ピアソラのバンドネオンはいつ聴いても素敵だと思います。

  2. 私は、どうもベートーベン以降の音楽、つまりロマン派の音楽がごっそり頭から抜け落ちているようです。中世・ルネッサンス・バロックとハイドン・モーツァルトまでは楽しめても、その後が続かないのです。逆の人はよくいるみたいですが…。変ですね。もう少し歳をとると好きになれるかも、です。
    ピアソラは好きです。以前クラシックギターを習っていた時、「ブエノスアイレスの夏」はギター編曲版で練習しました。

  3. 三宅社長さん
    特別な時に聞くCD、実は私にはあんまり無いんです。
    どちらかと言うと「音の無い状態」が欲しいくらいです。
    ですがやっぱり、「ながら音楽」じゃなくて「聴きたいから聴く」CDが数枚あります。
    マリアカラスの蝶々夫人。
    ベタですが、マリアカラスでもこれだけは好きなんです。
    ベートーヴェンの交響曲5番の2楽章、
    ボロディンの中央アジアの草原にて、
    …。
    クラシックばっかりですね。
    でも気合を入れて?聴く時はこんな感じです。
    三宅社長さんは本当にヘレベッヘがお好きなのですね。
    私は曲の構成だけが気になり、誰の指揮で、とか、演奏家は誰で、
    とか、不思議なくらい気になりません。
    変ですね。
    でも我が家のCDもバッハはたいていヘレベッヘでした、意識してませんでしたが。
    今度はちゃんと、色々調べてから聴きます♪

  4. サトコさんへ
    実は何が何でもヘレベッヘてわけでなく、ロ短調ミサと、マタイ受難曲はレオンハルト、ヨハネ受難曲はクイケンしか持って無かったりするんですよね。アハハ。たまたまのめぐりあわせかもしれません。
    いずれにしても、バッハは柔らか系が好きです。
    ボロディンの「中央アジアの草原にて」ってタイトルは知ってますがどんな曲か全く思い出せないので今度聴いてみます。

  5. サトコさん
    家や会社では、大抵、いつも、夫の好きな曲が流れているので、
    なんと、私は、ヘレベッへ(「お酒を飲んでヘベレへ」と覚えました)、
    クイケン(「飯を食いけん」と覚えました)なんて名前も知っています。
    スゴイでしょ!!
    さて、特別な時に聴くCDですね…….
    もちろん「冬のソナタ」のサントラです。
    でも、台湾のCDの質が悪いのか、今、会社のミニコンポでは、かからなくなってしまいました。
    しくしく……
    おもいっきり、感傷に浸りたいとき、聴きたいのに。

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