前回、ユナイテッドバディーベアのことを書いていて思い出しました。
去年の12月、台北市立美術館で行われていた、中国大陸の現代美術家“艾未未”の
個展「缺席」に行って来ました。
艾未未氏のことは、今まで全く知らなかったのですが、たまたまネットで
彼の記事を目にして、凄い人だなあと思っていたら、偶然にも台北で、
彼の個展をやっていることが分かり、その翌日に行ってみたのです。
入り口のロビーに置いてある作品のみ、撮影が許可されていました。
銅で作った、十二支の作品です。
中に展示してあったのは、写真、ビデオ、それから何と表現したらよいのか
よく分からないのですが、昔の家具の一部を壊して作った作品など、いろんな
種類のものがあり、彼の心の内の激しい思いを吐き出したものと言うか、
全体的に過激なメッセージを感じるものが多かったです。
一番、印象に残っているのは、何百台もの自転車を積み上げて作った巨大な作品
「永遠の自転車」です。
(ネットで検索すれば、どんなものか見ることが出来ます)
この作品は、タイヤのゴムから発している強烈な臭いも表現の一部のような
気がしました。
(展示室の注意書きに「この臭いは、検査の結果、身体には影響ありません」
とありました)
実際に自分の目で、この自転車の作品を見ることができて、本当に良かったです。
艾未未氏は中国大陸で人権運動にも力を入れているようですが、
台北市がよく彼の個展を許可したなと、ちょっと不思議に思いました。
馬英九総統も見に行って、絶賛していたようです。
これは、選挙前の彼のパフォーマンスだったのかも知れない、とも思いました。