先週、

真実子が凄く面白いというので、奥田英朗の「オリンピックの身代金」という小説を読んだ。
本当だ。
面白くて止められない。つい夜中まで読んでしまう。
オリンピックのあった昭和30年代を、良き時代として懐かしむブームがあるようだが、この本を読んでいると、その頃の目覚ましい東京の成長と、それによる社会の歪みみたいなものが見えて来ていろいろ考えてしまう。
それにしても、奥田英朗って何人いるんだ?ってくらい作品によって、作風が違う。違いすぎる。どれも面白いんだけど。
ここから本題
登場人物の一人、19歳のBG(ビジネスガール)の給料が1万二千円、そしてビートルズのLPレコードが1,800円、シングルが330円、と小説中にある。
昭和39年の話だ。
当時の物価からみて、LPレコードってめちゃくちゃ高価じゃないか。
1,800円÷12,000円=0.15
LPレコードが月給の15%!
今の給料に置き換えて計算してみる。
高卒で初任給17万くらいとして、その15%は、何と22,500円。
(こういう単純計算は、あまり意味が無いのかもしれないが…)
そのBGには、LPレコードなんて到底手が出せないと書いてある。
それはそうだ。
じゃあ、当時LPレコードを買ってた人たちって、
かなり裕福だったのだろうか。
うーん、そうなのか?
オチは無い。
終わり。
三宅健司
(低所得のくせ無駄使い、将来の事は全く考えてない)

先週、」への2件のフィードバック

  1. 戦後の復興期の終わりから高度成長の初めの頃の話を聞くと、中国の90年代の人民の生活と重なる部分が多いですね。
    スーツ1着が給与の1-2ヶ月分、コートは2-4月分とか、少しお洒落な服が給与の半月から1か月分とか、とにかく物価の相対的な高さが凄いですが、90年代初めまでの中国は正にそんな感じで、月給400元の事務員さんが中国でカジュアルブランドが意識され始め、1着3-400元のGパンを2-3ヶ月思案して購入する姿に親の世代の青春時代をイメージしたものです。
    当時でも数十元~百数十元のGパンやGパンモドキ(色と形だけ似て生地はペラペラの別物)は存在していましたが、本物のジーンズ生地が一般向けで生産されておらず本物は非常に高価でした。
    日本は国全体の生活レベルや所得が向上して発展しましたが、中国の場合は内陸から常に底辺層の人民が供給された事で、都市住民や上昇の波に乗れた出稼ぎ人民は豊かになったものの、工場地帯では未だに街頭TVに人が集まり、工業都市部最低賃金以下の600元程度の基本給でギリギリの生活をしている人民も少なくありません。
    そんな人民の横を地主のボンボンがモデルのような小姐を横に乗せてフェラーリで走って行く、それが中国の格差社会の実情です。

  2. 昨年は蘇州、上海に行きましたが、展示会の現場で働くアルバイトの人たちの時給の安さに驚きました。
    街はブランドショッップが並んでいるけど、その前で汚いバイクタクシーが客待ちをしてる光景ってなんだか不思議ですよね。

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