舟を編む

舟を編む (三浦 しをん/著)
本屋大賞を受賞したし、売れてるみたいですから、もう読まれた方も多いと思います。

私も先週読みました、止められず、ほとんど一気読みですね。

これはほんと面白い。

国語辞典を作る話なんですが、ぜんぜん固くなくて、NHKのプロジェクトXのような感動系ビジネス達成感がうりの話でもないし、うーんなんて言ったらいいんだろう。

とにかく軽いんですよ。テレビドラマとかコミックになってもしっくり来る感じだと思います。

かといって、軽薄な小説ではありません。人物も十分魅力的だし、何と言っても「辞書づくりの魅力」。こんな硬そうな題材をこんな軽みのある楽しい小説に仕上げるなんて、何と素晴らしいバランス感覚か。

大胆な省略法や、一部寓話的な展開も全然嫌味じゃないし、本屋大賞受賞もうなずけますし、未読の方は本屋に走って下さいませ。

読み終わった後、辞書をパラパラとめくりたくなること必至です。

この夏は、きっと国語辞典が飛ぶように売れることでしょう。(?)

さて、ここから本題です。

毎週土曜日の午前中、英会話のレッスンに行っているのですが、
授業の最初、What’s New のコーナーっていうか、
やあ、皆先週どうだった? なにかあった?
話してくれる!

っていうことで、出かけたことや、見た映画のことを話すのね。
(もちろん英語でね)
で、わたし、この週べつにとりたてて話題がなかったので、
この「舟を編む 」のこと話したんだよね。

国語辞典を作る話だよ、すっごく面白いんだよ、
主人公は大きな出版社の小さな辞書づくりのセクションに勤めてて…
皆考えてみてくれる…、例えば「右」っていう言葉を右って単語を使わずに
説明できる?

箸を持つ方はダメでしょ、左利きの人だっているし。
心臓のある方、の逆っていうのもだめなんだよ。
だから、正確な説明って「北を向いた時に、東側が、右なんだよ」
ほら面白いでしょ。

って、たどたどしい英語で説明したのね。

そしたら、皆、シーンって….
しかも意味がわからないって、何言ってるかよく分かんないって…
その後、先生が色々言葉を補足して手伝ってくれて、なんとか説明を終えたのね。

そしたら、みんな(先生も含め)
「何となく意味わかったけど、何が面白いの?」

って….

完全に選ぶ話題を間違えたみたい。
私のボキャブラリーで、辞書づくりの小説の面白さを説明するなんて、無理だったのだ。

英語って難しいよね。

舟を編む」への2件のフィードバック

  1. 三宅社長さんへ

    いや、面白いですよ。
    その話題。

    主人も横で
    すごく面白い!って言ってます。

    台湾人にとっては、
    どのへんが駄目なんでしょうね。

  2. もみじ饅頭さん
    いや、地味すぎるのかな、まあ私の英語力があまりにもひどくて、上手く伝えられないっていうのが大きいんですが。
    この本、ほんと面白くて、真実子も一晩で夜中まで一気読みしたって言ってました。

    それにしても、授業とはいえ英語で「やあ、週末はどうだった?」って、なんだか日本人には馴染めない会話ですね。若い人はそうでもないのかな?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。