しつこいけど、

●このあいだも書いた、バロック・マスターピース60枚セットについて。
●バロック名曲集と銘打たれているが、
それにしてはつっこみたくなるような変化球のチョイスもある。
●一番の驚きは、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」。
●この録音で使われているのは、バッハ弓。
一般のヴァイオリンの弓ととは違い、逆C字型に曲がっていて、
一度に4本の全ての弦をならす事が出来るのである、だってよー。
●そうか、バッハの時代には、
こんなヴァイオリンの弓があったのか…と思ったら違うのだそうだ。
wikpedia「バッハ弓」の項によると、
この弓は「古楽復興運動の中で史実考証の誤解によって生まれたもの」だそうである。
現在ではこのバッハ弓、バッハの時代に存在したとは信じられていない。
じゃなくて、完全に否定されている…のだ。
なお、この弓を提唱(発明)したのは、かのシュバイツァー博士である。
●なんと、このバッハ弓を使うと、ヴァイオリンの4つの弦を同時に弾く事が出来る。
四つの和音もずらすことなく、きれいに均一に鳴り響くのだ。
●他のCDでこの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を
聴いた事がある人なら、すぐに違いがわかるはず。
最も違いが分かるのは、有名なシャコンヌだろう。
最初からヴィオリンではありえない均一な和音の連続。
いいかえると、違和感の連続ともいえる。
●確かに楽譜通りなんだろう。
凄いよ、こんなことができるんだー!!。
…でも、だからどうしたよっ、って突っ込みたくなるのはワタシだけではないはず。
まあ、面白いから一度は聴いてみたいでしょうが。
●こんな事を書くとこのセット「バロック・マスターピース」は、
正統派の演奏が少ないのかと誤解されそうだが、
声楽の事はよくわからないが、分かる範囲で言えば、
確かにチョイスに統一感が欠けるのかも知れない。
モダン楽器あり古楽器あり、編曲ものあり、で録音年代も様々。
●でもっていうか、だからっていうか、
「正規の価格で一枚ものだったら、わざわざ買わないかも」
みたいな福袋的面白さもある。
わあ、これって良いじゃん、へえ、知らなかったよー。
とか、持って無かった超有名曲、当たり前だけど良いなー、とか。
●もちろん、レオンハルト、クイケン、ブリュッヘンなどの
正統派古楽演奏の歴史的名盤がもりだくさん。
●それだけでも絶対買わなきゃソンソン、タイヘンタイヘン、
ロンドンロンドン、愉快なロンドン、楽しいロンドン、
クイーンエリザベス石庭なセットなのだ。(←なんのことだか…)
●とにかくまだ持ってない人、CDショップへ急げ。
miyake

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。